2011年9月3日土曜日
制作工程 その8
まずはP-1予選敗退でした… 乙。さて、完成してからしばらく日がたってしまいましたが…。最後の工程になります。
背景から塗り続けていき、一番手前、馬の頭が画面手前にあるので、一番最後に描くのも細部まで描くのもココです。このあたりはデッサンの考え方。遠くを大まかに塗って手前にあるものをより細部まで質感がわかるまで書き進める事によって、遠くのものと近くのものの差がハッキリ出て遠近を表現できます。遠くにあるものも、遠くだから描かないではなくて、遠くだけど細部まで描くが色相の範囲を狭める。という事にしておきます。逆に手前にあるものは色相も豊。今回の隠れたテーマ、静止画で動きを見せたいと思っていたので、手前の瓦は粗く描く事によってマンガでいう集中線のイメージを持たせてます。またブラーっぽくもあるし、スピードの速い映像を見ると、遠くの方はゆっくり動くのに対し、手前はすごいスピードで移動するというイメージも持たせています。ちなみに集中線の収束地点は鳥の口になっています。よく見ると鳥を中心に線がひかれています。
で、こんな世界に対し、キャラが手前の女の子と奧の鳥にのった女の子の二人では少なすぎるので忍者を数人足しました。こちら忍者の持ってる白いのは「がんどう」という当時の懐中電灯みたいなものです。昔、テレビで見た忍者特集のうろ覚え知識でしたが検索してたら名前も形もぴったりあってたので一人で興奮していましたよ^^
さて、全体的に出来たら最後に一手間。月明かりを演出するために、ソフトフォーカスをかけます。普段はあんまりこういうのしませんが、コンテストとかだと1mmでも上手くみせたいという欲がでてしまいました… 敗退ですけどね。まず全体を表示した絵を複製。それを2枚用意します。1枚はレイヤー設定をスクリーンにし、ぼかしガウスで好きなだけぼかします。1枚はレイヤー設定を乗算にし、スクリーンで薄くなった場所を濃くします。これで月明かりに照らされたボヤ~っとした発光を表現できます。
というわけで完成。
絵によって毎回、描き方は変わるんですが奧から描いていくっていうのと考え方は変わりません。絵の中で何か動いている、ストーリーを感じる。セリフが伝わってくる、絵の状況がわかる… そんな絵が描ければいいなと思って今後も成長していきたい。そう思っています。
最後にあんまり役に立たなかったかもしれませんが、こんな稚拙な制作工程を最後まで見ていただきましてありがとうございました^^